蜜柑や柿、黄桃に加え、ウーロン茶やシナモン、トーストや炭の香り。味わいは、例年と比較すると軽やかな印象。しなやかな酸にフェノールからくる丸みと渋みが、奥深い旨味として感じられる。
F.O.S.とは、Fermented on Skins(果皮ごと醗酵)の略。日本の代表的な白ワイン用葡萄品種、甲州種を果皮や種と一緒に醗酵させました。
複雑なアロマ、繊細な渋み。グラスに注ぐと、刻々とその味わいを変えていきます。歴史ある製法のオレンジ色のワインです。ココ・ファーム・ワイナリーでは2004年からつくりはじめました。(ワイナリー資料より)
■ワイン情報
[ブドウ産地]山梨県甲州市 勝沼秋玉園東夢農場、塩山小川畑、山梨県山梨市 カノハタ畑、雨宮畑
[タイプ]白(橙)・辛口
[品種]甲州100%
[アルコール度数]11.7%
[醸造について]3つの方法で野生酵母により醗酵。1つ目は、葡萄を除梗し、ゆっくり醗酵させるために破砕はせずにタンクへ。果粒内でのマセラシオンカルボニックとアルコール醗酵が終わり十分に成分を抽出した後、プレス。2つ目は葡萄を除梗破砕し、ステンレスタンク内で2~10日間スキンコンタクトし、プレス。その後、ステンレスタンクで醗酵。3つ目は葡萄をプレスし、ステンレスタンクまたは甕で果汁を醗酵後、ブレンドした。醗酵終了後、約6割をステンレスタンク、約3割を樽、約1割をプラスチックタンクで8~9か月熟成。無濾過
■ワイナリー情報
[創業]1950年代、山の急斜面に葡萄畑を開墾
2021.4月下旬 試飲しました!(以下、スタッフの独断と偏見ありのコメントです)
普段に気取らず飲みたい、日本のオレンジワイン!
【ティスティングメモより】
【好き】 辛口・甘口問わず、綺麗な酸が感じられるワイン
【苦手】樽の香りやアロマティックな香りが強すぎるワイン
抜栓後すぐに試飲しました。
色調は明るいオレンジ色。柑橘系のポンカンやデコポン、ビワの果実の香り。口にふくむと香りの印象よりスッキリとした酸が広がり、そこにオレンジピールのような果皮のビター感が加わっていきます。
烏龍茶ような少し香ばしい雰囲気も感じられますが、前回のヴィンテージより、柔らかで穏やかな印象を受けます。
普段の食事と合わせやすいオレンジワインですが、中華風に鶏肉と青菜の炒め物や、この時期なら旬のそら豆やグリンピースなどの豆類と海老のさっと煮などと気取らずに合わせてみたくなりました。

【好き】 ミネラル・塩味・シャープな酸味のワイン、ドイツワイン。
【苦手】 還元熟成香、過度な味わい
抜栓3日後に試飲しました。
透明感があって輝きのある淡いオレンジ色。ダリアを連想させるような、やわらかくてきれいな色味にしばし見とれてしまいました。
枇杷、カリンのコンポート、ドライフルーツのような香りに、ほうじ茶や乾いた木の皮のようなスパイス香、複雑性に富んでいます。
一口目は軽快でドライな印象ですが、時間が経つにつれ果実味のまろやかさがでてきます。昨年2018年ヴィンテージよりも、アルコールのボリュームが控えめで上品な味わいです。
チキンの照り焼き山椒風味、カボチャの鶏そぼろあんかけ、豚肉と大根の煮物などオーソドックスな家庭料理と一緒に飲みたいです!!