アンズやスモモ、ほおずきのピュアな果実味。液体の中心に美しい線が一本通ったような張りとミネラルが年々増してきているように感じます。じんわりと広がる旨味。
ナチュラルな白ワイン...というだけではないテロワールが浮き上がる近年のレゼル。最近ではリリース後すぐに割当完売となってしまう少量生産の白です。抜栓二日目くらいから液体が酸化して色調が茶色っぽくなります。

よりナチュールなワインを求めて。リュックとトレーズの挑戦
ベルギーで運動療法士をして多忙な日々を送っていたリュック。ワイン好きがこうじて奥さんのトレーズと一緒にワイン造りの世界に足を踏み入れたのは2002年。ニームの少し北、ラングドック地方とローヌ地方の境にあるリボート・レ・タベルヌという村で、彼らの家の周辺の村に点在する畑は合わせて14haあります。
彼らはSAINSという、自身のドメーヌの有機のブドウだけを使い、収穫から瓶詰、樽の洗浄まで亜硫酸の使用の完全無添加を表明するストイックな団体に加入しています。エチケットにもそのマークが記載されています。
そして自然派ワインの巨匠ミシェル・オジェに教えを受けながらビオディナミ栽培を実践しています。
分担している訳ではありませんが畑仕事はどちらかといえば体格がよくエネルギッシュなリュック、醸造は優しく母性あふれる奥さんのトレーズが仕切って行っています。瓶詰のタイミングやワインをアッサンブラージュする際もトレーズの感覚をとても信頼しているとリュック。
収穫のタイミングをギリギリまで見極めて完熟したブドウを収穫し、時には数年間にわたって辛抱強く熟成されてから出荷される彼らのワインの深みをぜひ感じてみてほしいです。
二人三脚でバランスがとれた素敵な夫婦が、自分たちのつくりたいワインを素直に追いかけつくるワイン。液体を通して彼らのピュアな想いと哲学が伝わるはずです。(インポーター資料より)
■ワイン情報
[産地]フランス ローヌ
[タイプ]白・辛口
[品種]シャルドネ
[土壌]石がとても多い土壌
[アルコール数]13.5%
[醸造について]収穫してから1日だけマセラシオン。古樽で9か月熟成。SO2(亜硫酸塩)無添加
■ワイナリー情報
[ワイナリー所在地]フランス ローヌ リボート・レ・タベルヌ村
[生産者]リュックとトレーズ
[栽培について]ビオディナミ栽培
[所有畑]14ha
酸化防止剤無添加のワインでも発酵の際に「自然に」ごく微量の亜硫酸塩が生成されます。
そのため、裏ラベル等に「亜硫酸塩(酸化防止剤)含有」と表記されている場合があります。
ナチュラルワインとはブドウの栽培が有機であることに加え、天然酵母での発酵、添加物を極力使わないなど人の手でコントロールせずに「限りなく自然に造ったワイン」です。
一般的に自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ビオワイン、オーガニックワインとも呼ばれることがあります。
2023.3月上旬に試飲しました!(以下、スタッフの独断と偏見ありのコメントです)
ローヌの個性派
【ティスティングメモより】

【好き】 ワインってブドウからできてるんだなと感じられるチャーミングなワイン
【苦手】 口が尖ってしまうほどの酸味と苦みが強いワイン
抜栓翌日に飲みました。
うすにごりのゴールドでほんのりと黄緑色が見て取れます。
香りは赤いリンゴ、アプリコットにプラムがあってかすかに揮発酸の感じがありますが、香りに深みがあってワインにグッと引き寄せられます。
口に含むと塩味のようなミネラル感とやや酸化傾向の味わいが広がります。
アフターにはキュウリのようなウリ科の感じがあって、全体的にシャルドネのイメージからは少し距離を置く味わいで面白いです。
1日マセラシオンをしてるからでしょうが、少し濃い色合いになっていたり、味わいも個性的でとても興味をそそられる作り手さんです。
エビと青菜の炒め物のような塩味の中華が良さそうです。