パープルガーネット色、フランボワーズやペパーミント、樽香を感じます。
オリヴィ・エルマッソンへのオマージュでシャトー・ド・ゴールのピノノワールをニコラ・ルナールが醸造を手がけた特別キュヴェです。
2021年、ロワールのレ・ヴァン・コンテのオリヴィ・エルマッソン氏が他界しました。私(新井順子)にはとてもとてもショックでした。一緒に2002年に同じロワールでワイナリーを始めた同期の仲間、そして私の念願の夢のピノノワールをオリヴィエの所で毎年造らせて貰っていたから。辛くて辛くて・・・
しかし、ある奇跡が起きました。2021年6月17日に、いつものようにロワールのLUDO(ルドヴィック・シャンソン)の所で皆で飲んでいたら、ニコラ・ルナールがヒョイと顔を出したのです。当然、皆、仲間だったオリヴィエの話になります。
「私、オリヴィエの為に南仏でピノノワール造るんだ!」と言ったら
ニコラが「僕も造りたい!ピノノワールやってみたかったのだ!」
私「そしたら1本やる?」
ニコラ「出来るの?」、
私「勿論、でもニコラって裏切るじゃない。本気でやる?」
ニコラ「本気だよ、だってオリヴィエの為でしょう」こうやってとんとん調子で話が決まったのです。
直ぐにピエールと3人で打ち合わせ。2021年6月25日に3人で南仏で落合い、畑で打ち合わせ。そしてニコラ風のピノノワールを1本、私風のピノノワールを1本、競争して造る事になりました。まさか大先輩のニコラと一緒に同じ畑のブドウを同じ醸造所で造る事になるとは、これもオリヴィエのお陰です。
こうして同じラベル、そしてオリヴィエの為に1度だけ造った特別キュベが誕生しました。2つとも同じ畑、同じ醸造所で造ったものですが、造り主が違い、造る方法が違うとこれだけ味わいが
違います。大先輩ニコラの胸を借りて私も沢山勉強させて貰いました。新人に戻った気持ちで、オリヴィエの為に造りました。どっちがお好きでも、是非楽しまれて頂けたら幸いです。
南仏リムーに位置しているシャトー・ド・ゴール。ここのオーナー ピエール ファーブルは南仏で5世代続いたブドウ栽培家の家に生まれました。そこでは醸造はしておらず、ブドウは全て協同組合に売っておりました。2004年から化学製品を全く使わないブドウ栽培に大改造、2005年から醸造を始めました。
広い広い畑は高さ300mの標高で、なだらかな傾斜になっており、森の中に独立して存在しておりますので、鳥の声しか聞こえません。その高さがこのワインの酸味を形成してくれております。(インポーター資料より)
※少量入荷の為、お一人様1本とさせていただきます。
■ワイン情報
[産地]ラングドック
[タイプ]赤・辛口
[品種]ピノノワール100%
[土壌]粘土石灰質
[アルコール度数]13%
[醸造について]60hlのセメントタンクに最初は全房で、その上に除梗したブドウ、その上に全房のブドウ、除梗したブドウ、最後に全房のブドウをサンド状態で6週間醸し
空気圧式圧搾、 自然酵母にて60hlのセメントタンクで発酵・熟成 無濾過・無清澄 SO2(亜硫酸塩)無添加
■ドメーヌ情報
[本拠地]フランス/ラングドック
[栽培]ビオロジック
[所有畑]58ha
酸化防止剤無添加のワインでも発酵の際に「自然に」ごく微量の亜硫酸塩が生成されます。
そのため、裏ラベル等に「亜硫酸塩(酸化防止剤)含有」と表記されている場合があります。
ナチュラルワインとはブドウの栽培が有機であることに加え、天然酵母での発酵、添加物を極力使わないなど人の手でコントロールせずに「限りなく自然に造ったワイン」です。
一般的に自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ビオワイン、オーガニックワインとも呼ばれることがあります。
2023.2月中旬に試飲しました!(以下、スタッフの独断と偏見ありのコメントです)
ボリューミーで果実味たっぷりのピノ・ノワール!
【ティスティングメモより】
【好き】 ミネラル・塩味・シャープな酸味のワイン、ドイツワイン。
【苦手】 還元熟成香、過度な味わい
抜栓後すぐと翌日に試飲しました。
縁がピンクがかった濃いアメリカンチェリーレッド色。
カシスやブラックベリーの甘やかな香りや、古い樽、醤(ひしお)、熟成したバローロによく感じる香りなど、果実中心のなかにも複雑性あり。
口に含むと、非常に滑らかで凝縮した果実味に、綺麗な酸味と細やかで収斂性のあるタンニンが口内を引き締めます。鼻に抜ける、程よい樽の香りが心地よく親しみやすいです。
飲みごたえがあり、バランスのとれた南仏ピノ・ノワールなので、ニューワールドのピノ好きにも喜んで頂けると思います。
数人でワイワイ楽しみたいバーベキューや、グリルした厚切りのお肉などと一緒に飲みたい赤ワイン。暖かくなる春先用ワインにおススメです!