区画や品種の個性を最大限に引き出す事を意図した上位キュヴェのひとつ。平均樹齢70年のサンソーから生み出されるこのワインは、じんわりと広がる滋味深い旨味と繊細で優しい果実味、綺麗さのある酸とミネラルがバランスよく感じられるエレガントな味わいです。本来であれば黒系果実のジャムのような香りやタニックな仕上がりですが、長い瓶熟成により丸くエレガントに変化したバックヴィンテージで、熟成したグルナッシュや良い畑のピノ・ノワールに通じる落ち着いた香りや味わいが感じられます。抜栓直後から少々揮発酸のニュアンスを感じますが、ナチュラルに造られたピエモンテの赤に通じるところもあり、食事と合わせると、ついグラスが進んでしまいます。
キュヴェ名は「(子供同士が)ふざげあって叩き合う」という意味。
ラングドック地方に居を構えるドメーヌ・レスカルポレット。
彼にドメーヌ名、レスカルポレット(ブランコという意味)の由来を尋ねると
「ブランコで遊ぼうと思えば止まらないようにこぎ続けるだろ?ワイン造りも同じさ、努力し続けなきゃね。」
そう無邪気に、そして実直に答えてくれます。前に進み続ける芯の強さと明るさを兼ね備えた彼らしい答えです。実際に彼のドメーヌを訪問すると、あらゆる会話や場面で気さくさ、繊細さ、細やかな心遣い、優しさ、真摯さを目の当たりにします。そして、ワインの味わいがまさに彼の人柄のようなピュアさに満ちたものになっているのに驚かされます。
イヴォ フェレイラは、ソムリエとしてサービスの仕事に従事していた時にワイン造りに興味を持ち、2004年にジャン マルク ブリニョの収穫を手伝ったのをきっかけにその興味を具体的な目標へと高めていきます。
2005年からはシャトー ル ピュイで仕事を得てワイン造りを学び、2009年に自身のドメーヌであるレスカルポレットをスタートさせます。
恵まれたテロワールをいかして除草剤や殺虫剤、化学肥料などを用いない自然な栽培を採用し、自然酵母のみで発酵、補糖・補酸といった人為的介入を排除した醸造をおこなっています。(インポーター資料より)
■ワイン情報
[産地]フランス ラングドック モンペイルー村
[タイプ]赤・辛口
[品種]サンソー100%(平均樹齢70年)
[アルコール度数]13%
[醸造について]自然酵母のみで発酵、古樽で12か月熟成。SO2(亜硫酸塩)無添加。
■ドメーヌ情報
[本拠地]フランス ラングドック モンペイルー村
[設立]2009年
[栽培]有機栽培
2015年6月 レスカルポレットを訪問しました。詳細はblogにてご覧いただけます。
酸化防止剤無添加のワインでも発酵の際に「自然に」ごく微量の亜硫酸塩が生成されます。
そのため、裏ラベル等に「亜硫酸塩(酸化防止剤)含有」と表記されている場合があります。
ナチュラルワインとはブドウの栽培が有機であることに加え、天然酵母での発酵、添加物を極力使わないなど人の手でコントロールせずに「限りなく自然に造ったワイン」です。
一般的に自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ビオワイン、オーガニックワインとも呼ばれることがあります。