今回は2015vt以来、3回目のリリースとなります。
美しくクリアで、収穫目前の稲穂のような濃い麦わら色の外観。
非常に引き締まった印象の香りが支配的。硬質ながらも非常に凝縮した香りで、ポテンシャルが高いバタールモンラッシェの様な香り。
抜栓後数時間経過すると、果実以外の複雑な香りが顔を見せ始め、様々な香りが複合的に混ざり合う複雑さが魅力に加わります。
味わいはグッと目の詰まった凝縮感のある液体で、引き締まった硬質なミネラルと上質な酸が圧倒的な味わいを下支えしてくれています。
圧倒的に素晴らしいポテンシャルがあり、現在でもその片鱗を感じられますが、熟成によりどこまで進化するのか分からない程の底深さを感じられます。
ぜひコンディションの良い状態でゆっくりと時間を掛け、お楽しみください。
サンセールからロワール川を渡り、プイィ フュメの丘に向かう途中に、「ドメーヌ アレクサンドル バン」があります。彼は1977年生まれ。子供の頃、農業をしていた祖父を見て興味を持ち、農業学校に進みました。農業とは関係のない仕事をしていた父がナチュラルワインのファンであった事から、ワイン造りに興味を持ち、卒業後にブルゴーニュや南仏を始め、カリフォルニアのワイナリーでも研修を積み、メヌトゥー サロンの「ドメーヌ アンリ プレ」で醸造長を務めた後、2007年に畑を購入して独立しました。5haほどの広さから始めたワイン造りも現在は11haほどの広さになり、中生代ジュラ紀後期の地層であるキンメリジャンやポルトランディアン土壌を備えた畑から印象的な味わいのワインを生み出しています。
「本物のプイィ フュメ、サンセールは、よりピュアなワイン造りから生まれる。」そう信じた彼は、周囲の保守的な人々の懸念をよそに自分たちのワイン造りを突き進みます。畑で除草剤や殺虫剤、化学肥料などの化学物質を用いずにビオロジックやビオディナミによる手法でブドウを栽培、粒が小さくエキス分の凝縮したブドウを得るために収量を制限し、完熟しつつもバランスの良い酸を備えたブドウを得るために収穫時期を遅らせます。そのため、一部のブドウにボトリティス菌 (貴腐菌) が付くこともありますが、その貴腐菌がついたブドウも含めて収穫し、濃密な果実味と品の良い酸、繊細なミネラル感を備えた従来のソーヴィニヨン ブランやプイィ フュメの概念を超えたワインを生み出しています。
(インポーター資料より)
■ワイン情報
[産地]フランス・ロワール地方
[タイプ]白・辛口
[品種]ソーヴィニヨン・ブラン100%(平均樹齢30年)
[アルコール度数]13.5%
[土壌]表土の部分に小石が多く見られる粘土質の少ない石灰質土壌
[醸造について]貴腐がついたブドウと通常のブドウが半々となったタイミングで収穫され、自然酵母による発酵を経て古樽にて熟成。
■ドメーヌ情報
[設立]2007年
[所有畑]11ha
[栽培]ビオロジック
ナチュラルワインとはブドウの栽培が有機であることに加え、天然酵母での発酵、添加物を極力使わないなど人の手でコントロールせずに「限りなく自然に造ったワイン」です。
一般的に自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ビオワイン、オーガニックワインとも呼ばれることがあります。