それぞれのブドウの個性を最大に表現しつつも、均衡のとれた味わいと繊細さ、特に2019年は酸のエレガントさを感じるヴィンテージ。抜栓して時間が経つほどに集中力を増す、素晴らしい白。

緻密に考えられたバランスと複雑さ、奥に見える土地の強い個性。トレンティーノという厳しい環境に向き合い続けた最高の造り手ロヴェレートから北へ5kmほど、piccolo dolomiti（小さなドロミテ渓谷）と呼ばれている渓谷の間に広がるマルツェミーノのブドウ畑。反面、少し山に入れば、石灰岩、砂、険しい斜面に包まれたブドウ畑が広がっている。それぞれの環境、栽培、品種、数えきれないほどの実践と検証を繰り返してきたエウジェニオ。カベルネやメルローの持つ本質、マルツェミーノが見せる素直さ、そしてノジオーラの新しい可能性。醸造においても同じ、彼の探究心の強さには絶句してしまう。マセレーション（果皮浸漬）の意義、野生酵母による醗酵とその効果、熟成による変化。すべての意味を追求する彼のたどり着いた答えは、とてもシンプルなものだということ。これからの変容と兆しを感じる造り手。
（インポーター資料より）

■ワイン情報
[産地]イタリア　トレンティーノ＝アルト アディジェ
[タイプ]白・辛口
[品種]ノズィオーラ50％、ピノ ビアンコ40％、シャルドネ10％（樹齢10～40年）
[アルコール度数]12.5％
[醸造について]除梗し、すべてのブドウで果皮と共に醗酵を終える。圧搾後、醗酵が終わり切る前、段階的にアッサンブラージュを行い、木樽にて24か月、ボトル詰め後12か月の熟成。

■ドメーヌ情報
[本拠地]イタリア　トレンティーノ＝アルト アディジェ
[所有畑]樹齢20年前後の畑