濁りの強い濃い黄色の液体。フェンネル、セージ、オレガノなどのフレッシュハーヴの香りとほんのり揮発酸がファーストアタックに。黄桃や洋梨のコンポートのような熟した果実味と旨味が凝縮しています。

メンダールやソルガに影響を受けた、自由なワイン
ガイアックで飛び切り攻めたワインを造るジャン・ルイ・ピント。ル・トン・ルトルヴェのミカエル・ジョルジュやメンダールのオウレアノ、ラ・ソルガのアントニーなどに影響を受け、自由で伸び伸びとしたワイン造りを始めました。日々、葡萄栽培を手伝いながら、その葡萄を購入して自宅の地下でワイン造りをしています。全てビオのブドウです。その土地の個性を引き出したワインを造るためにと毎年同じ生産者の同じ畑からブドウを購入。醸造においては酸化防止剤は一切使用せず、無濾過・無清澄でワイン造りをしています。
2019年には彼の自宅の近くに1haの土地を購入して自らブドウの樹を植樹しはじめました。2021年は2500本、2022年も2500本。サンソーやサヴァニャン、モーザック、ピノ・ノワールなどの品種です。この土地は30~40年前はブドウ畑だったそうで、それぞれの品種のブドウたちがこの土地にしっかり適応してくれるかはまだ未知数の部分もあるけど、一つ一つ経験を積み重ねこの土地でワインをつくってみたいと話します。
エスダキ(Es d'aqui)は「それは、ここから」の意味。ブドウの造られた場所、ここで造られてるんだよ、というジャン・ルイの畑への想いから付けられた名前です。(インポーター資料より)
※このワインは蝋封が使用されています。ワインオープナーのスクリューを直接差し込むと開けやすいです。
■ワイン情報
[産地]フランス 南西地方
[タイプ]橙・辛口
[品種]ソーヴィニヨン・ブラン60%(樹齢30年)、モーザック40%
[栽培]ビオロジック
[アルコール度数]12%
[土壌]氷河期に形成された大きな丸石が多い土壌
[醸造について]ソーヴィニヨン・ブランを1年、モーザックを15日間マセラシオン。ソーヴィニヨンに酸が足りなかったのでモーザックのジュースを足しました。陶器の甕で1年間熟成。 無濾過・無清澄 SO2(亜硫酸塩)無添加
■ドメーヌ情報
[初ヴィンテージ]2010年
[生産者]ジャン・ルイ・ピント
酸化防止剤無添加のワインでも発酵の際に「自然に」ごく微量の亜硫酸塩が生成されます。
そのため、裏ラベル等に「亜硫酸塩(酸化防止剤)含有」と表記されている場合があります。
ナチュラルワインとはブドウの栽培が有機であることに加え、天然酵母での発酵、添加物を極力使わないなど人の手でコントロールせずに「限りなく自然に造ったワイン」です。
一般的に自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ビオワイン、オーガニックワインとも呼ばれることがあります。
2023.3月上旬に試飲しました!(以下、スタッフの独断と偏見ありのコメントです)
イエローだけどオレンジワイン
【ティスティングメモより】

【好き】 ワインってブドウからできてるんだなと感じられるチャーミングなワイン
【苦手】 口が尖ってしまうほどの酸味と苦みが強いワイン
抜栓直後に飲みました。
こちらのオレンジワインはオレンジというよりはゴールドからイエローに近い感じの薄濁りです。
色の通りジャスミンティの香りがしますね。高麗ニンジンのような漢方の雰囲気に柑橘系果実やリンゴ、ハーブも感じ取れます。
味わいは、あんずや梅のような程よくやわらかな酸味のあとに甘さを感じます。落ち着いた感じでバランスが取れています。
溶け込んだ揮発酸が深みをもたらしてミネラル感もあり、しまりのあるタンニンとグレープフルーツの白い皮の苦みで引き締まっています。
オレンジワインはどんどん味わいの幅が広がってきていますね。