2022は非常に厳しいヴィンテージ。
「小ぶりなロザート」を意味するロザテッロという名前。
サンジョヴェーゼらしい酸と骨組みを感じる味わいに、淡いタンニン。そして何より力強くも心地よい酸。アロマティックではないストレートでエッジの効いたロザートです。
レ・ コステの畑のブドウを使うのではなく、周辺のブドウ栽培農家、特に有機・無農薬に取り組む若い栽培農家より、市場よりも良い条件で引取ったブドウから造られています。「自分達だけが利益を得ていても、このヴィテルボの農業、食文化を守り続ける事はできない、、。」ジャンマルコとクレメンティーヌの考えに、賛同してくれるブドウ栽培農家と協力し、ヴィテルボ全体に向けた活動の一端を担うようになったリトロッツォ。

揺るぎのない哲学と豊かな感性、ストレートに「人」を表現する愉しみを持ったワイン
ジャンマルコ アントヌーツィ、彼ほど合理的、かつ感性的な造り手に出会ったことはあっただろうか。彼のエネルギーは、畑での挑戦はもちろん醸造においてもただならぬものがある。祖父より受け継いだグラードリの土地はラツィオ北部、ヴィテルボ近郊カルデラ型の湖ラーゴ デ ィ ボルセーナのほとりにある。このあたりの土壌は火山礫、凝灰岩、細かい顆 粒状の石が積み重なり形成されている。砂質、火山性の堆積物、特に鉄分が多く、石灰質と共にブドウに特徴的なミネラルを与えている。
標高も高く、350~ 450mという斜面。彼には 大きく分けると2 つの畑がある。 祖父の畑や周囲の小さな放棄地を寄せ集めた3ha(樹齢が 非常に高い)と、2004 年に彼が手に入れた3haの土地「Le Coste」である。
畑では農薬はもちろん、堆肥なども一切使わない農法を徹底。畑ではブドウ 樹だけを栽培するのではなく、自家消費用に野菜やオリーブ(一部は販売用にも生産)、果実を混在させた状態で栽培。単一的な環境ではないより多様性のある畑、自然環境に近づける努力を惜しまない。
これは、ジャンマルコのポリシーであって、絶対に妥協しない部分。効率性も悪ければリスクも非常に高い、しかしこのポリシーを貫くための過酷な畑仕事は一切惜しまない。
彼の言葉を借りるならば、「自分の造りたいものを造るためには、欠かせない事。」となる。
彼曰く、「ワインを造るのに自然の恩恵は欠かせない、気候や環境ってのは全くコントロールできない。だからいわゆる“良い年”に“最高のブドウ”が収穫できる。
ただ、これは“最高のワイン”ではない。そのまま普通に仕上げたら、自分の中で は“良いワイン“、としか言えない。
これまで以上の醸造、リスクを冒すことが当然必要。それに、その方が面白いだろ?」 そう言い切って微笑むジャンマルコ、生産量は変わらずとも、種類は年々素敵に増えていく。それは彼の数えきれない想像や挑戦が具現化されている証しともいえる。(インポーター資料より一部抜粋)
※このワインにはキャップシールが使用されておりません。
■ワイン情報
[産地]イタリア・ラッツィオ州
[タイプ]ロゼ・辛口
[品種]サンジョヴェーゼ
[アルコール度数]12%
[醸造について]フリーランジュースのみで醗酵。熟成は古バリックで空気を触れながら12か月熟成
■ドメーヌ情報
[本拠地]イタリア・ラッツィオ州ヴィテルボ県グラドーリ
[設立年]2004年
[生産者]ジャンマルコ・アントヌッツィ
[継承年]2003年
[栽培方法]有機栽培
[畑]8ha
ナチュラルワインとはブドウの栽培が有機であることに加え、天然酵母での発酵、添加物を極力使わないなど人の手でコントロールせずに「限りなく自然に造ったワイン」です。
一般的に自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ビオワイン、オーガニックワインとも呼ばれることがあります。
2025.8月中旬に試飲しました!(以下、スタッフの独断と偏見ありのコメントです)
「ブラン・ド・ノワール」を想わせる、
瑞々しく、美しい酸味のロゼワイン☆
【ティスティングメモより】

【好き】 ミネラル・塩味・シャープな酸味のワイン、ドイツワイン。
【苦手】 還元熟成香、過度な味わい
抜栓当日と翌日に試飲しました。
外観は、オレンジにも近い、くすんだサーモンピンク色。
香りには、さくらんぼやビワ、剥きたてのぶどうの実のようなフレッシュな果実に加え、控えめなドライハーブのニュアンスも感じられます。
口に含むと、みずみずしい果実味が広がり、程よいボリューム感。
溌剌とした酸は果実味に溶け込みながら、心地よく余韻に残ります。
全体としてバランスが良く、どこかまろやかで、落ち着いた雰囲気も持ち合わせています。
温度が低いと果実のトーンが抑えられ、よりドライで辛口の印象に。
グラスに注いでしばらく経ってから試飲したことで、果実感が開き、親しみのある甘やかさも楽しめました。ぜひ試していただきたいです。
アルコール度数がやや低めなこともあり、繊細な味わいの和食との相性が良さそう。
お寿司なら、中トロやサーモン、蒸しエビなどと合わせてみたくなりました。
なお、黒ブドウ100%で造られる白ワインは「ブラン・ド・ノワール」と呼ばれますが、このワインには、そんな雰囲気も感じられました。
魅力的なイタリアロゼワインです♪




