ブドウ畑をこよなく愛す
ドメーヌ・ガングランジェ
Domaine Ginglinger
ブドウを育てることは仕事兼趣味
アルザス地方のコルマール市から南に10kmほど南下した小さな村ファッフェンハイムにジャン・フランソワのワイナリー「ドメーヌ・ガングランジェ」がある。気候は半大陸性気候で、西のボージュ山脈が海洋性気候をせき止める影響で風は穏やかだが、一年中乾燥しており、冬は寒く、夏は非常に暑い。春秋は朝夕の気温の寒暖差で付近を流れるライン川の支流からしばしば霧が運ばれてくる。
ジャン・フランソワの父がすでにブドウ栽培農家だったので、物心ついた時から父の仕事を手伝っていたという。
その後、老齢の為半引退となった父の跡を継ぐ。引き継いだ当時はまだ農協にブドウを売って生計を立てていたが、従兄弟のシュレールの影響でビオの農法に目覚め、勉強を開始。マルセル・ダイス、ジュラ―ル・シュレール、トリンバッハ等が集まるビオディナミの勉強会へ参加し、それ以降畑の農法にビオディナミを取り入れることとなる。父の完全な引退と同時にドメーヌ・ガングランジェうぃ起ち上げ、自らワインを造り始める。同年、エコセールの認証、そして、2001年にデメテールの認証を取得し現在に至る。
ワインの仕事が大好き!
ブドウ畑をこよなく愛するジャン・フランソワ。そんな彼も、90年代前半、父の畑を引き継いだばかりの時期は試行錯誤の連続だったという。当時はまだ普通に除草剤、農薬をつっていた時期で、現在ビオディナミを忠実に行う彼も、それが当たり前だと思っていたそうだ。だが、ブドウの樹の病気の蔓延により、化学農薬が万全ではない、むしろブドウの樹の抵抗力を弱めることに気づき、以降ビオロジックの世界にチャンネルを切りかえた。『ビオディナミをオカルトだと批判する人がいるが、まずは実際に実践してみることだ。実際に明らかな実践結果の違いが見えたから僕は信用せざるを得ない。」
どうやら彼にとってのビオロジック思考は、哲学からではなく実践から来ているようだ。本当に心からワインの仕事が好きで、毎日を楽しんでいるようなオーラを感じた。趣味も楽器以外は「ブドウを育てること」と仕事が半ば趣味にもなっているような幸せ者だ!(インポーター資料抜粋、一部編集)
2件中1件~2件を表示