やや紫がかった中程度の赤色。収穫したばかりの熟したブルーベリーやブラックベリーなど、小さな黒系果実が沢山籠に入っているようなイメージを抱くかぐわしさ、加えて赤系果実や紫の花、赤紫蘇、フレッシュハーブなどの香りが伺え、清涼感や華やかな様子が伝わってきます。
優しく搾った果汁のような瑞々しさを感じさせる雑味のない清らかな飲み心地で、ジューシーな黒系果実を主体とした香り豊かな風味に、張りのある酸をもつ新鮮な赤系果実や赤紫蘇、紫の花などの風味が絶妙に溶け込み、小気味良い酸と共に喉へと流れるように沁み込みます。
口中に広がるエキスの詰まった新鮮な果実の風味に、レーズンなどドライフルーツ、カルダモンや胡椒などスパイスのニュアンス、ピンクグレープフルーツの爽やかなほろ苦さがアクセントとなり抑揚を感じさせます。溌剌感のある緻密な果実味と華やかさ、伸びやかな酸が一体となった仕上がりです。
オーナーであるシモン・ビュセーの父親は、既にビオロジック栽培をしていましたが、醸造設備を持たなかったため、収穫したぶどうは協同組合に販売していました。父が所有し賃貸するぶどう畑の内、一番古い樹齢(1970年)の一部3haのぶどう畑を引き継いで2007年よりワイン造りを開始した蔵元です。
夢は地中海の大平原「カマルグ」で乗馬をして暮らしたい、というほど馬が大好きなシモンは、どうせ農業をするのなら馬で耕そうと考えます。
友人を通して、馬でぶどう栽培をする蔵元として有名なロワールのオリヴィエ・クザンに出会い、手綱さばきの研修を受けました。
今ではボルドー液などの農薬散布以外は全て馬を使って栽培をするようになりました。
「馬は、大地と私の大切な友達。」とシモンは言います。(インポーター資料より)
■ワイン情報
[産地]フランス/南西地方 カオール
[タイプ]赤・辛口
[品種]マルベック
[アルコール度数]11%
[醸造について]2021年のマルベック80%に、2019年と2020年それぞれ樽熟成していたマルベック各10%をブレンド。
■ワイナリー情報
[設立年]2007年
[所有畑]5ha
[栽培方法]ビオロジック、ビオディナミ農法(2007年エコセール認証取得)、馬で耕作
ナチュラルワインとはブドウの栽培が有機であることに加え、天然酵母での発酵、添加物を極力使わないなど人の手でコントロールせずに「限りなく自然に造ったワイン」です。
一般的に自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ビオワイン、オーガニックワインとも呼ばれることがあります。