彼が所有する区画の中で最も標高の高い丘の上の区画。周辺に遮るものが無いため、風が通りやすく霜の被害が少ない土地です。カストールとは本来ビーバー (Beaver) の事ですが、ここではギリシア神話に登場する双子の兄弟カストールとポリュデウケースより付けられました。(ちなみにフランス語では Castor et Pollux)
華やかな香りに、奥深い味わいのワイン。白い花の可憐な香りに加え、アーモンドやトーストの香ばしいタッチや花梨、グレープフルーツの皮と言った成熟した果実や柑橘系フルーツのアロマ。少々揮発酸が感じられますが、その事でワインにフレッシュ感と複雑感を与えています。全体的には丸みのある味わいで、果実と酸のバランスが最高。サービス温度は12~14度をお勧めします。

Les Bottes Rouges を運営しているジャン=バプティスト メニゴス(Jean-Baptiste Menigoz)氏を一言で言い表すとすれば、「献身的な趣味人」。
本来の職業であった教師として働きつつ、ナチュラルワインへの興味の高まりを両立させたジャン=バプティストは、安定した教師と言う職業を辞め、その名の通り「肥沃な土地」であるアルボワ(ケルト語で「ar」と「bos」)でワイン造りを始めることを決意します。その際、ボーヌの醸造学校に入学し、基礎を学んだ後に、友人のラファエル モニエや、ジュラ地方の重鎮ステファン ティソの下で長期にわたる見習い期間を経験しました。
コツコツと着実に丁寧な仕事を積み重ねていく職人タイプ醸造家の彼は、現在4haの畑をフェルマージュ(賃貸契約)しつつも、毎年確実に畑を増やしていき、将来を見据えたワイン造りに取り組んでいます。2015年からは、アムステルダム出身の元レストランオーナーで、ボジョレーのイヴォン メトラのもとで経験を積んだ後、自然派ワインメーカーに転身したフロリアン クライネ スヌ ヴェリンクをパートナーに迎え、彼女と一緒にプールサール、シャルドネ、トゥルソー、ピノ ノワール、サヴァニャンのブドウを育てています。ヴィニュロンに転身した現在も、週2回ほど身体に障害を抱える子供たち向けに教師を務めるなど、穏和で心優しいジャン=バプティスト。彼のワインにはその繊細で心優しい人柄が表現されています。
(インポーター資料より)
■ワイン情報
[産地]フランス・ジュラ
[タイプ]白・辛口
[品種]シャルドネ(樹齢約20年)
[土壌]石灰岩土壌
[アルコール度数]12%
[醸造について]全房でダイレクトプレスを行い、その後古樽で24か月熟成。サヴァニャンの澱を添加して再発酵を促し、6月に瓶詰め。その後1年間の瓶熟成を経た後、リリース。亜硫酸はマロラクティック発酵後に 1g/hL、更に瓶詰めの前に 1g/hL 添加。
■ドメーヌ情報
[本拠地]フランス・ジュラ・アルボワ
[栽培]ビオロジック
[所有畑]4ha
ナチュラルワインとはブドウの栽培が有機であることに加え、天然酵母での発酵、添加物を極力使わないなど人の手でコントロールせずに「限りなく自然に造ったワイン」です。
一般的に自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ビオワイン、オーガニックワインとも呼ばれることがあります。